2016年12月5日月曜日

メールニュース TPP批准にSTOP! Vol.20 会期延長 参議院での自然成立か?TPP承認するな!声明、続々と

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■■  \\  メールニュース TPP批准にSTOP! vol.20 // ■■
■           12月2日発行              ■

※このメールニュースはこれまでTPPテキスト分析チームのブックレットや集会にご参加くださった皆様をはじめTPP阻止の取り組みでご一緒した皆さまにお送りしています。ご不要な場合は管理者宛て(末尾)にご連絡ください。

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1.会期延長12月14日まで
  参議院での自然成立か?
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今週に入り、国会でのTPP審議は再開しました。

先週の中央公聴会では公述人から「審議を止めるべき」との意見が多かったにもかかわらず、政府与党は会期延長を12月14日までとし、TPPや年金法案など(そして突如出てきたカジノ法案まで!)を可決したいと意気込んでいます。

参議院での質疑では野党からの追求は続いていますが、やはり根本的にはなぜこの国会で?という疑問がぬぐえません。審議をすればするほど世論調査での「慎重審議」を求める声は増え続け、また米国の状況を見ても急ぐ必要はありません。先日、ベトナムはTPP国会批准を当面見合わせるとの判断をしましたが、11月29日、チリでも同様の判断がなされました。チリ政府は「米国新大統領がTPPについて1月20日に正式な方針を打ち出すまでは国会審議はしない」と公式に回答しました。チリ国内では米国を含む貿易協定への反発も強く、こうした声を反映しての「当たり前の判断」だと言えるでしょう。

新聞記事や中央公聴会でも問題提起されましたが、すでに日本政府は「TPP対策予算」として2015年、2016年と合計で1兆1900億円の予算を組み、2015年度については執行しています。本来であればTPP発効がしない際にはこれらは国庫返納となるべきですが、政府は「TPPが発効しなくても必要な予算」と意味不明な答弁をしています。それならば、現状にてなおさらTPPの批准をする必要はありません。また予算だけでなく、TPP発効を前提とする規制緩和が次々と進められています。「TPP発効を見据え」「TPPを見越し」という名のもと、対日直接投資推進会議(内閣府)は国内での投資家呼び込みのための手続き緩和や、外国人投資家の子弟向けのインターナショナル・スクール設置強化、さらには日本人に英語教育を徹底するなど驚くべきメニューが実行されています。農協改革や国家戦略特区における医療や民泊などの規制緩和もTPPと間接的につながります。

こうした「TPP先取り」の責任を誰がどう取るのかをしっかりと追求しなければ、TPPが頓挫しても結局は日本国内に「TPP発効状態」がつくられることとなります。この間、日本国内で何が行われ、何にお金(税金)が使われてきたのか、日米並行協議で何が決められたのかなども含めて詳細に検証していくことが、来年以降のTPPの行方に対応していく前提として必要だと思います。

★審議はインターネット中継のアーカイブでご覧いただけます。
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

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2.国会周辺での抗議行動
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引き続き、国会情勢をチェックしつつ、TPPを成立させない!の声を拡散していきましょう!

■「TPPを批准させない!全国共同行動」の呼びかけによる国会周辺での抗議行動
(以下転載)
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来週5日の週の行動予定は以下の通りです。

○12月5日(月)は、13時から安倍首相出席のもとテレビ入りで集中審議が行われます。
=12時~13時の予定で、参議院議員会館前で、野党議員への激励と協定及び関連法案を廃案を目指す抗議行動を行います。

○12月6日(火)は、今のところ審議予定が決まっていません。
したがって、国会議員前行動は今のところ予定しませんが、もし委員会が急遽設定されるようであれば、13時~参議院議員会館前で抗議行動を配置します。(お知らせは5日になると思われます)

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(追記)
12月2日(金)夕方、12月6日(火)午後に参議院TPP特別委員会で参考人質疑が行われることが決まりました。
これに伴い、6日のお昼、参議院議員会館前行動を下記のとおり行いますので、ぜひ多くのみなさんの参加をお願いします。
なお、合わせて、7日は委員会を開かないことも確認されたとの情報です。

○12月6日(火)の行動
 =13時~14時頃 参議院議員会館前抗議行動・参考人激励行動
  (12時からは年金行動が行われています)
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○12月7日(水)は、党首討論が予定されており、TPP特別委員会の審議はないと思われますが、以下の定例「水曜日行動」は行います。
=17時~市民と国会議員の情報交換会(会場:参議院議員会館「講堂」)
 18時30分~19時30分 参議院議員会館前行動

○12月8日(木)審議予定は未定ですが、9日の「自然成立」を前に委員会が設定されると思われます。採決の強行を許さないため、大きな行動を行います。全力での参加を呼びかけます。
=13時~委員会終了まで、参議院議員会館前座り込み行動
   (お昼休みは年金カット法案への反対行動が行われます)

○12月9日(金)本会議が行われるのではないかと思われます。
=本会議開会に合わせて、参議院議員会館前座り込み行動を配置する予定です。

※山場の大事な行動です。ぜひ多くのみなさんの参加をよびかけます。

呼び掛け:TPPを批准させない!全国共同行動
http://nothankstpp.jimdo.com/
フェイスブック
https://www.facebook.com/tppfes/
ツイッター
https://twitter.com/NoThanksTPP

■TPP断固反対!市民連合の呼びかけによる抗議行動

※12/1(木)~9(金)連続!(土日除く)
『日米FTA絶対反対!~日米FTAに繋がる「TPP関連法/承認案」成立させない!絶対させない!永田町アクション』
連日17時~参議院議員会館前

★参議院の審議はインターネットでも見られます。
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/sp/index.php

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3. TPPを批准させない!水曜日行動
  ~野党議員による国会報告
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11月30日(水)、衆議院第二議員会館にて、TPP批准阻止アクション実行委員会の主催による「TPPを批准させない!水曜日行動 ~野党議員による国会報告と意見交換」が行われ、自由党の森裕子参院議員、舟山康江参院議員、民進党の福島伸享衆院議員、篠原孝衆院議員、荒井聡衆院議員らが、現在の国会情勢について報告しました。

まず、山田正彦氏が、「トランプがTPP離脱を表明し、TPPの発効はほぼないといわれる今、日本で何が何でも審議し批准させようとするのは、予算のことがあるからではないか。会期延長しないでほしいと叫んできたが、会期延長となってしまったので、あとは自然成立させないようになんとか頑張っていかなければ」と述べました。

次に、自由党の森裕子参院議員が、「先の新潟県知事選の主な争点は、原発再稼動問題であったが、もうひとつの大きな争点はTPPだった。トランプが指摘したとおり、多国籍企業の利益が国民の利益より優先されるのはおかしい。審議では、TPPを決して認めてはいけないということを国民に知ってもらえるよう全力を尽くす」と話しました。

民進党の舟山康江参院議員は、「アメリ大統領選のあの結果は、行き過ぎたグローバル化、新自由主義の歪み、負の側面が大きく噴出して、アメリカ国民がようやく気づき始めたということだろう」と指摘し、今後の審議については、「日本がTPPを批准すれば、日米二国間となったときに、このTPPでの約束を基準としてそこから交渉が始まってしまう。これは大きなマイナスだ。そうした意味でも、成立させるわけにいかない」と述べました。

続いて、共産党の紙智子参院議員も、「トランプ氏は『二国間なら』という話をしている。TPPが交渉のスタートラインになる可能性もあり、よりいっそうアメリカの利益になるように日本の市場開放を求めてくるかもしれない。やはり、国会での論戦が大事だ」と話しました。

民進党の福島伸享衆院議員は、TPPそのもののことではないが、関連ある重要な問題としてTPP関連予算と農協改革の問題について話しました。「役所は、これまでTPP関連に万全の予算措置を講じますと言っていたのに、今日、これらの措置はTPPとは関係ありませんと答弁を始めた。一体なんだったのか。結局TPPとは、役所が予算要求をするためのひとつの方便だったのか」と疑問を呈し、また、昨日取りまとめられた政府の農協改革案が、自民党によって作成されたものであったことを指摘し、「党がやることに政府が従うのか。これでは独裁だ。党が農協改革を食いものにしている」と話しました。

民進党の篠原孝衆院議員も、福島議員が言及した農協改革問題について、「全農は、商社でいうと6兆円とか7兆円の規模になる。こんな組織は日本にしかない。それを奪い取ろうとしている」と指摘し、さらに、「全農は遺伝子組み換えについても厳しい姿勢。目の上のたんこぶになっているから、全農を買収して言うことを聞かせたいというのが根底にある」と、この問題の危険性について強調しました。

また、この議員報告会で、累計65万筆に達した「TPP協定を今国会で批准しないことを求める緊急署名」が議員らに手渡されました。 署名内容はこちら http://nothankstpp.jimdo.com/

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4. TPP承認するな! 声明、続々と
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国会の会期延長が決まり、自然成立が目前となってきた今、あらためてさまざまな団体がTPPを承認しないよう、声明を続々と出しています。

■TPP参加交渉からの即時脱退を求める大学教員の会

緊急声明「TPPの国会承認手続きを中止し、TPP協定からの離脱を要求する」(11/28)
http://atpp.cocolog-nifty.com

■国境なき医師団(MSF)

「ジェネリック医薬品の流通を妨げる有害条項――日本政府は正しい判断を!」(12/2)
http://www.msf.or.jp/news/detail/pressrelease_3345.html

■コープネット事業連合

「TPP協定の承認案等について、今国会で成立させないことを強く求めます」(11/28)
http://www.coopnet.jp/info/2016/11/015836.html

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5. 大好評で6万部突破!
  ブックレット「そうだったのか!TPP」
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TPPテキスト分析チームが8月に刊行したブックレット「そうだったのか!TPP」は、発売以来、全国から注文が相次ぎ、増刷を続け6万部に達しています。学習会などでご利用いただいていますが、まだまだ多くの方にお読みいただきたいと願っています。

※TPPの中身をわかりやすく、24のQ&A方式でまとめています。学習会やイベントでTPPの問題を考えるテキストとしても最適です。
※本ブックレットは、1部100円(送料別、注文は5部以上)で販売しております。また全ページ、PDF版で閲覧可能です。

ぜひお読みいただき、TPPについて考えるきっかけとしてご利用ください!
★詳細・ご注文は→ http://notppaction.blogspot.jp/2016/08/tppq.html

■■■TPPテキスト分析チーム■■■

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「2分でわかるTPP」

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編集後記
このメールニュース、本来なら国会の会期が終わる11月末までの予定でしたが、延長になったため、今週からは週1回のペースで配信を続けることになりました。何のための会期延長なのか・・・と複雑な思いですが、今後ともよろしくお願いいたします。(柴田)
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【編集】アジア太平洋資料センター(PARC) 内田聖子/柴田麻里
【発行】TPPテキスト分析チーム
●毎週金曜日発行
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